クイズの国
クイズによる人材登用
会社などの組織に入社する際に重要な指標は何でしょうか?
それは学歴や資格です
しかし学歴や資格に必要な能力とは一体何なのでしょうか?
例えば大学入試の内容を冷静に見てみると深く考えて新しいアイデアを出す力ではありません
大学入試は単純な暗記がどれだけ出来たかを試す問題です
これはまさにクイズです
高校の3年間もあれば「長期間根気よく暗記ができる人間」と「飽きてしまいあまり覚えれない人間」がある程度選別できます
受験生の多くは何故クイズをしなければならないのかという疑問を誤魔化しながらひたすら単純なクイズ作業を繰り返すのです
クイズの得意な人材は例えばマニュアルなどを与えてそれを根気よく暗記し習得する能力は高いです
しかしそれ以外の能力は測定されていません
クイズ試験は100年前の基準
そもそも江戸時代は身分が低ければ評価されることはありませんでした
その時代と比べればこのクイズで肩書きを与える現代の方が最低限の理解力と忍耐力のある人物を重要な役職につけることができるようになりました
まだ身分社会が当たり前の100年前であれば優れた人材評価基準でした
しかし今は多くの国で身分社会は無くなってしまいました
他国もそれぞれクイズ試験を組み合わせたような人材評価を採用しました
今となってはクイズで人材を登用しても他国に優位に立つことはできなくなりました
クイズ重視の弊害
家電製品
新製品が出るたびにこう感じたことはありませんか?
何十人もの開発者が1年間知恵を出してやっと開発した結果が去年のモデルと何も変わらないし工夫も感じられない
こういった製品をみると大企業の開発者というものはアイデアの宝庫のような人材の集まりではない事に気づきます
東京大学からいくら人材を連れてきても理解力や応用力のある人材は集まりません
東京大学はクイズの得意な人物を集めた場所であって開発などが得意な人物ではないからです
大手小売店
こちらもどういう場所に出店しどのような内容の店舗にすれば顧客が満足するかを考える能力はクイズ解答能力と違うものです
こういった場所に高学歴の人材を集めても満足のいく結果は得られないでしょう
大企業も本当はクイズ試験以外の人材登用に役立つ試験を必要としています
様々な新しい試験の開発
高学歴の人材が得意なものは知識収集作業を継続して続けるという能力です
その能力が必要な場所では素晴らしい人材になりますがそうでなければ良い結果にはなりません
クイズによる評価も残すべきですが他にも様々な能力を評価する試験を作っていく必要があります
国が主導して新試験を待つまでもなく民間企業が率先して独自の試験を開発し必要な人材を効率よく採用していけばいいのです
新試験が本当に有効であれば結果はついてきます
物事を理解する能力を測る試験例
様々な能力を測る試験を作らなければなりませんがここで一例として理解力を試す試験についてお話しします
理解力を試す試験の一つは「問いかけによる試験」です
試験の内容は例えば
「あなたの人生の目的は何ですか?」
というようなテーマで800字ほどで作文をしてもらいます
作文の内容自体はそれほど評価には影響しません
次に試験官はその作文の中の曖昧な言葉を5カ所ほどピックアップしてどういう事か再度説明するように問いかけます
受験者はまた先に戻りその部分を100字程度で作文し再提出します
これを繰り返すという試験です
人間の言葉は曖昧なものの集まりなので問いかけを続ければ受験生はいずれ回答できなくなります
その問いかけの過程で受験生の理解力を試すというものです
物事をよく理解している人間は細かい点を質問されてもしっかり答えることができます
この試験には知識は必要ありません
自分の作文した言葉について聞かれるだけなのです
求められる多様な試験
根気よく知識を暗記する人材を探す試験は多いがそれ以外の能力の試験がありません
効率よく社会を運用するのであれば知識暗記の試験だけではなく様々な試験を開発する必要があります
クイズによる人材登用のみではなく多様な角度から人材評価をし登用しなければなりません